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Mac Miller / Swimming
[Mac Miller / Swimming] 2018年9月にOverdoseでこの世を去ったMac Millerが直前の8月にリリースしたアルバム。現時点での遺作ということになる。Ariana Grandeとの失恋の痛手や自身の薬物/アルコール依存に触れながら、Dでは"自分を大事にしよう"と言ってた矢先に本当に残念である。そんな極めて内省的で切ないLyricではあるが、Trackのほうは穏やかでFunkやJazzへの傾倒も感じられて、大変心地よく、フレンドリーだったという人柄が滲んでいる。Jon Brion中心とするProducer陣もMac Millerのよれた唄とRapにうまく融合させている。スロー曲中心ながらBFなどのFunk曲がカッコよい。才能豊かな人だっただけに、惜しいし早すぎる。
The Internet / Hive Mind
一人減って5人になったThe Internetの3年ぶりのメジャー3作目。個人活動も好調で”Odd Future所属の”という枕詞がいらないくらいメジャーになり、一種の余裕が感じられる。Guestもなし、Produceも自身のみでの構成は、バンドとしての自信の表れであろう。抑制が効いて必要以上に盛り上がらないサウンドはまさにクール。TrackはJazzやLatinもとりいれつつ、hip-hop的感覚を忘れてないところが良い。Sydの静謐で浮遊感漂うVocaに加えSteve Lacyも数曲歌っている。
R+R=NOW / Collagically Speaking
[R+R=NOW / Collagcally Speaking] Robert Glasper率いるユニット、R+R=NOWのアルバム。ちなみにユニット名はReflect+Respond=NOWの略で、RobertがTribute AlbumにかかわったNina Simoneの有名な言葉にインスパイアされたものとのこと。1tp, 1kb. 2synth, 1bs, 1dsの6人構成。Terrace MartinがSaxが効けるのは1曲だけで、何故か主にSynthを担当している。構成としてはJazz演奏がベースとなり、曲毎にVocal, Rap, Spoken Wordなど趣向が凝らさていて,その辺含めて、Hip-Hop寄りの作りになっている。ただ、演奏自体が瑞々しく、力がこもっているところに好感が持てる。
Jorja Smith / Lost & Found
[Jorja Smith / Lost & Found] UK出身の21歳、Jorja Smith。Drake作品やBlack Pantherのサントラなどへの参加を経てのデビュー作となった。Song Writingも手がけており、LyricはPersonalで内省的だ。サウンド視点ではAccousticでOrganicで真っすぐなソウルアルバムになっている。瑞々しくも、年の割に抑制の効いて落ち着いたVocalが印象的で、なかなかの表現力を示している。中でもTom MischのHなどGuitarをバックにRap気味のVocalを披露し、良い雰囲気。曲調はスロー中心で、ダークという感じでもないので、ゆったりとした気分で聴くことができる。
XXXTentacion / ?
[XXXTentacion / ?] 20歳のRapper, XXXTentacionの2作目。チャート1位を獲得し、これからというところで、今年(2018年)6月に銃撃によってこの世を去ってしまったので、これが遺作ということになる。表面的にはMumble RapやEmo Rapなどにジャンル分けされる作風で、全体的にメランコリックで内省的。唄がメインの曲が半数以上を占めており、Guiterも良く使われていて、どちらかといったらRock特にGrungeに近い。そんな作品だが、聴いていて、暗い気持ちにならず、適度に心地良いのが不思議だ。
Ariana Grande / Sweetner
[Ariana Grande / Sweetner] Ariana Grande の2年振りの4作目。アイドル性とArtistとしての歌唱力という二律背反的な才能を持つひとだが、当作では大人っぽいArtworkからも明らかなように、ぐっとArtistのほうに寄せてきた。前者の象徴、Mar Martinは一曲のみで、代わりにPharrellが7曲をProduceし、軽妙なHip-Hop Soul、可憐なPop、流麗なバラードのバランスがうまい具合にとれたアルバムになっている。不幸な出来事にもめげずに、頑張っている彼女だが、クオリティをさらにあげてきたのは流石。
The Weeknd / My Dear Melancholy
[The Weeknd / My Dear Melancholy] The Weekndの2年振りとなるメジャー4作目は6曲入りのEP。前作ではPopでメロディアスでメインストリームなR&Bに近寄ったわけだが、今回はPopさは捨てて、ひたすらメランコリックでダークなトーンに統一されている。Title通りということになるが、本人の失恋が動機になっているらしく、LyricもPrivateなものになっている。スローなTrackはアンビエントかつエレクトロで、なかなか凝ったアレンジ。高音多用の突き刺さるようなVocalには鬼気迫るものがあるが、ずっと聴くにはつらいものがあり、長編アルバムでなくEPで良かったというのが正直な感想。
The Carters / Everything Is Love
[The Carters / Everytjomg Is Love] お騒がせ夫婦、BeyonceとJay-Zによるユニット、The Carterによるアルバム。シングルでの共演は過去にも有ったが、アルバムは初。ユニット名はFamily Nameよりとっている。Jay-Zの浮気を動機に各々のソロアルバム、そして共作と3枚作ってしまうのは流石。そんな先入観は置いておいて、期待以上の出来の作品になっている。二人から想像される攻撃性、華やかさ、派手さみたいなものは一切排除されていて、ゆったりとしっとりとした良曲が多いところが特徴的。タイトルにあるようにファミリー愛を焦点に置いている。どちらかといったら、Beyonceの唄が主役で、Jay-ZのRapは付加的なものに感じる。
Kanye West / Ye
[Kanye West / Ye] 2年ぶりとなるKanye Westの7作目。本人による5週連続Produce作EPリリースの一つでもある。7曲かつ短期間で作ったそうだが、クオリティはかなり高い。アートワークに書かれている”I hate being Bi-Polar, it’s awesome”のBi-Polarとは本人罹患中の躁鬱病ことらしく、そんな状況も曲にしている。他には仲間や家族への愛もテーマにしており、Lyricのほうは相変わらず自分大好きなKanyeらしい。逆にTrackのほうは、特に後半、初期の作品に戻ったような親しみやすさや感じられるメロディアス曲が続いている。Gospelへの憧憬も見え隠れしている。
Chris Dave and The Drumheadz
[Chris Dave and The Drumhedz] Jazz Drummer, Chris Daveの初リーダー作。Robert GasperのBlack Radioに参加したり、D'AngeloやMaxwellの日本ツアーに参加したりと客演での実績は十分すぎるほど。そんなChrisなので、アルバムはJazzベースのR&Bといった印象で、ところどころHip-HopもまぶしたBlack Musicのミクスチャー作となっている。半分以上の曲にはVocalがはいっており、その他にも純粋なJazz、アフロビート、Gospelっぽい曲など様々。アバンギャルドでスペーシーなところもあって、Producerとしての才能が十分に発揮されている。
Kali Uchis / Isolation
[Kali Uchis / Isolation] Columbia出身、Virginia育ちの25歳、Kali Uchisのデビュー作。Song Writingも手がけている。Latin志向な曲も少なくないが、ベースはR&B。ただし、Producerは他ジャンルからGorillaz, Badbadnotgood, Davis Andrew Sitekなども参加し、ファンク、新旧ソウル、テクノ、気怠いスロー曲など、かなりバラエティーに富んだアルバムになっていて、飽きさせない。それに加えて、Kali Uchisの可愛く可憐で、時々アンニュイなVocalが特徴的で最大の魅力だ。
Pusha T / Daytona
[Pusha T / Daytona] 3年ぶりとなるPusha-Tの3rdアルバム。Kanye Westによる5週連続Produce作EPリリースの皮切りとなった作品である。なお、もともとは前作の続きとして"King Push"というタイトルの予定だったが、作品を表わしていないとして、本人が変更している。また、ジャケ写がWhitney Houstonの浴室のものらしく、こちらも物議を醸している。このように内容以外での話題が豊富なのだが、中身はKanyeプロデュースらしいHip-Hop作で、時流にとらわれない面白いTrackが多く、力強く粘着質なPusha TのRapと合っている。LyricはDrugものやHip-Hop界を扱っているようだ。7曲21分の小品なのですぐ終わってしまうのが残念。
Leon Bridges / Good Thing
[Leon Bridges / Good Thing] デビュー作が好評だったLeon Bridgesの3年振り、2作目。レトロ・ソウル(60年代前半風)を彷彿させたデビュー作の流れを汲ん作品であるが、本人も言っているように音楽の幅を広げ進化させている。確かに、明るいアップな曲があったり、爽やかな曲があったりという変化はあると思うし、Hornも入ったAなんかJazzっぽくてカッコよい。このあたりは、ProduceをRicky Readに任せたおかげか。ただ、@Cのようなスローバラードがメインであることに間違いはなく、本当に沁みてくる。
Vicktor Taiwo / Joy Comes In Spirit
[Vicktor Taiwo / Joy Comes In Spirit] Nigeria出身、East London育ちのSinger / Song Writer, Vicktor Taiwoのデビューアルバム。出身地アフリカの色は微かで、今どきのアンビエントでジャンルレスな作品。エレクトロ風味のゆったりとした曲がほとんどで、以前のWeekndみたいなところもあれば、祝祭的な曲、茫洋としてメロディを聞かせる曲など、凝った作りの曲が多い。また、多重音声と加工も多用しているのも特徴的だ。本人の唄は囁くようなものや強めに歌い上げるものなどさまざまでつかみどころの無い印象。CDクレジットが無いので正確には判らないが、極めて自家製な印象を受ける。
Camila Cabello / Camila
[Camila Cabello / Camila] Cuba出身、Florida育ちの21歳、Camila Cabelloのデビュー作。Song Writingも手がけている。Fifth Harmonyというガールズグループのメンバーでもあったとのこと。そんな出自からも明らかなように、R&B, Hip-HopとLatin Popがミックスされた作品になっている。Latin志向の派手で尖がった曲もあるが、Accoustic GuiterやPianoを使ったしっとりした曲もあったりして、予想外に浮ついかず地に足がついた印象を感じる。Vocalのほうもかわいく歌ったり、スローで歌い上げたりと様々な表情を魅せる。本人が移民なだけに、かわいいだけでなく、Trumpの移民政策に対峙する姿勢をみせたりもしている。
Post Malone / beerbongs & bentleys
[Post Malone / beerbongs & bentleys] Texas出身のRapper, Post Maloneの2作目。チャート1位を獲得している。髭もじゃの風貌からのいかつい印象とは真反対で、バンドサウンドによるメローでメロディアスなR&B作品である。ゆったりとした曲がほとんどで、本人は唄に専任しており、唄声も一聴しただけでは、黒人の若者が唄っているかと思わせるような、せつなさと若干の清涼感を感じる。ロックを経た人であることを感じさせつつ、現代のR&Bのトレンドであるアンビエントで茫洋としたところを違和感なく融合させている。今のところ、今年一番のサプライズ。
Tinashe / Joyride
[Tinashe / Joyride] Vocalだけでなく、Dancer/Song writerとしての才能も持つTinasheの4年振りのphysical作。Visual Queen/Street Queenとしての称号を得る才色兼備なひとでもある。当作は2015年9月の告知より、途中、配信のみのアルバムを挟みつつ、2年半を経てやっとリリースされた。浮遊感のあるゆったりとしたTrackに囁くようなVocalというスタイルは維持しつつ、ダークで気怠い歌声の曲なども多く、曲調は様々。加えてシャープな地声も披露し、Trackによって唄い分けている。日系VocalのYukimi Nagano率いるSweedenのバンドLittle Dragon参加するElectro Popな曲もあったりして、37分弱ながらかなり濃密な作品。
Black Milk / Fever
[Black Milk / Fever] Detroit出身のRapper / Producer, Black Milkの2018年春リリースのアルバム。全曲Song Writing, Produce以外にMixing, Recordingまで本人がこなした極めてプライべートな作品。同郷のDweleに加え、Chris Dave, Aaron Abernathyなどがゲスト参加している。一言でいうと、バンドによるHip-Hopなのだが、底にはグルーブが流れており、Jazz, R&Bなど黒人音楽を違和感なくミックスしたサウンドは、ただただクールかつファンクでカッコよい。本人の抑えたRapも絶妙にマッチしている。
Tom Misch / Geography
[Tom Misch / Geography] London出身のシンガー, Tom Misch(21歳)のデビューアルバム。全曲Produceに加え楽器もこなし、マルチな才能を発揮している。J-Dillaの影響を受けたという片鱗をうかがわせる、Jazz, Disco, Soul, Hip-Hopなどを取り入れたアコースティックなサウンドの上に年齢に似合わない落ち着いたVocalを聴かせてくれる。全編Popで、Upな曲はノリも良く、スローな曲はメローでしっとりとし、とにかく軽妙洒脱なところが、都会的で楽しい。Stevie WonderのFなどInstrumental曲も混ざってたりしている。
Janelle Monae / Dirty Computer
[Janella Monae / Dirty Computer] 女優業も好調なJanelle Monaeの4年半ぶり3作目。前作までの組曲作品と違い、新しいコンセプトでの作品。制作陣は引き続きWondaland ファミリーの盟友Nate "Rocket" WonderとChuck Lightningが中心となっており、豊饒なサウンドを紡ぎだしている。晩年のPrinceと交流があったとのことで、GMあたりがPrinceっぽい曲になっている。他にもPopでFunkでノリの良い曲が多く、それだけでも単純に楽しめるが、Lyricのメッセージ性は強い。また、なんとBrian WilsonがOpening曲でビーチボーイズっぽいコーラスでを聴かせてくれている。
Migos / Culture II
Migosの1年振り、3作目。2017年のHip-Hopを代表することとなった前作からの続作ということになる。好調さを維持しつつ短いインターバルでのなんと2枚組リリースなのだが、Producerは、ツアーDJのDJ Durelとメンバーの一人Quavoが中心であり、ツアーをしながら短時間でレコーディングしていったようだ。なので、渾身のアルバムというより、絶頂期の記録と考えたほうが良いのかもしれない。ただ、クセになる3連Rapに3人のコンビネーションの良さは相変わらず。、単調気味な作品ではあるが、サウスのメジャーどころが勢揃いしたようなゲスト陣が適度なアクセントを加えている。
Craog Davod / The Time Is Now
[Craig David / The Time Is Now] 前作がヒットしたCraig Davidの7作目。1年4カ月という短いインターバルでのリリースである。軽快でノリの良いPopを全編で繰り広げている。ClubやEDMを取り入れたアップな曲が多数で、それに哀愁感のあるミディアム〜スローも取り混ぜている。3分前後の短めの曲が、どんどん切り替わっていくので、非常に小気味よい。ただ、全体的には同じような印象の曲が少なくいが、逆に統一感がとれてるとも言えるか。30台後半にして、この若々しさはさすが。
Black Panther The Album
[Black Panther / The Album] マーベル映画"Black Panther"にインスパイアされたKendrick Lamarが制作したアルバム。ただ、サントラは別にあって、このアルバムからも一部は映画に使われている。ほぼ全曲に関わっているKendrickの新作と言っても良いレベルで、Producer陣もお馴染みの面々だ。映画の舞台であるアフリカの音楽を大きくフィーチャーしているのが特長で、南アフリカのRapper, Singerを4人ゲストに迎えていて、ZuluでのRapも披露している。いつものKendrickのアルバムの雰囲気は薄目で、メローで大らかな曲が多く、バラエティに富んだ構成になっている。特にSZAとのAなんか素晴らしい。
Meshell Ndegeocello / Ventriloquiam
[Meshell Ndegeocello / Ventriloquism] Meshell Ndegeocelloの4年ぶりの作品にして、初のカヴァーアルバム。Bruno Marsの24K Magicをただのコピーだとして批判したMeshellが、Cover作とは面白い。しかし、こちらはオリジナルのイメージが残らない、全く印象の違った曲に作り替え、自分のものにしているのは流石の一言。独特の世界観を持つMeshellならではだ。4人編成のバンドによるTrackに、静謐で茫洋としたサウンドとCoolなVocalという組み合わせはいつも通り。1982年から1995年あたりのR&B作が元になるが、既に30年経過しているのに驚いてしまう。
Justin Timberlake / Man Of The Woods
[Justin Timberlake / Man Of The Woods] Justin Timberlakeのなんと5年ぶりのオリジナル作。今までの作品とは大分趣が違って、尖がったTrackは1曲ぐらい。代わりに聞きやすく、Popな曲がメインとなっている。特に後半になるに従い、穏やかでアーシーな雰囲気となり、最後は本人の二人の子供の声がはいった曲で締めくくっている。サウンド的には、R&B, Rockに加え、Countryっぽいアレンジもあり、わかりやすいメロディーがほとんど。ProduceはTimbalandの出番は控えめで、Neptunesの二人が半数以上を占め、いかにもなPopでノリの良い曲を提供している。
 
 
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