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 Latest CD Reviews
 
Tamar Braxtpm / Bluebird Of Hapiness
[Tamar Braxton / Bluebird Of Hapiness] Toniの妹のという枕詞が不要になったTamar Braxtonの2年ぶりの4作目。本人によるとアルバムとしてはこれが最後になるとのこと。(どうもArtist活動は続けているようだが)。レーベル(Sony)との金にまつわるゴタゴタを経て、自身のレーベルからのリリースとなる。そんな動きはあったものの、アルバム自体は質の良いものに仕上がっている。Producerを一新し、特にRodney Jerkins、Troy TaylorなどR&B畑の実力派Producerを迎えたこともあり、スロー中心の落ち着いたR&B作になっている。レゲエやカリブっぽい曲もあるが、しっとりした曲が中心となる。TamarのVocalも低音から高音まで曲に合わせて、使い分けていて、流石の表現力を魅せている。

Rapsody / Laila's Wisdom
[Rapsody / Laila's Wisdom] North Carolina出身で29歳の女性MC, Rapsodyの2作目。キャリアは10年近くになるが、2017のGrammyにもノミネートされ、一気に注目が高まっている。9th Wonderのレーベル所属ということもあり、9th Wonderおよびその一派のProducerが制作を担当している。Terrace MartinやJames Poyserも部分参加した演奏中心のオーガニックでゆったりとしたTrackはソウル色が強く、かなりの心地よさで、落ち着きと力強さを重ね持つRapsodyのRapとの相性も良い。さらには、Roc Nationとの提携もあってか、豪華なGuest陣が花を添えている。最近にR&B, Hip-Hopの方向性ともシンクロした作品だと思う。ちなみにLailaはRapsodyの祖母とのことです。

Sam Smith / The Thrill Of It All
[Sam Smith / The Thrill Of It All] デビュー作が特大ヒットとなり、グラミーも多数獲得したSam Smithの3年ぶりの2作目。その間の日記と本人もいっているように、Lyricはパーソナルなものだし、カミングアウトしたゲイを前提としたものもある。前作からの流れを踏襲したオーガニックでアコースティックな作品ではあるが、Gospelっぽい曲があったり、John Legendかと思うような太めの低音を披露したりと広がりを見せている。お馴染みのJimmy NapesとSteve Fitzmauriceがメインプロデューサーではあるが、そういったTrackでは、Emile Haynie、TimbalandといったHip-Hop系Producerが控えめに色を出している。本人のVocalも厚みと表現力が増していて、着実な成長が判る。冬の帰り道に聴くと、ほんと、沁みてきます。

Ty Dolla $ign / Beach House III
[Ty Dolla $ign / Beach House III] Ty Dolla $ignの2年振り2作目。MixTepeから続くBeach Houseシリーズの3作目ということになる。前作同様、本人は唄(こちらの比重が多め)とRap両方でスキルを披露し、今どきのHip-Hop Soulの良作に仕上がっている。全体的にはだいぶリラックスした感じで、メローで軽快なスロー曲が中心となっているが、Damian MarleyとのRagae曲やその後のながれはアクセントにもなっているし、新たな試みではないか。豪華なGuestは客演仕事で気づいたリレーションによるものだろう。また、ProducerはSkrillexが新たに参加し、多くの曲に加わっていて、アルバムのQuality向上に貢献している。多めの20曲ではあるが、短めの曲がどんどん切り替わっていくので飽きないで聴き通せる。

Kelela / Take Me Apart
[Kelela / Take Me Apart] 2013年リリースのMix Tapeが好評だったDC出身のVocal, Kelelaのフィジカルデビュー作。そのMix Tapeに引き続きUKよりJam Cityと、なんとArcaがProducerとして参加していて、R&Bの枠を大幅に越えたジャンルレスなVocal Albumになっている。シンセを多用したTrackは、スローで浮遊感のある揺蕩うようなものばかりであり、Bjorkに影響を受けたというKelelaのなめらかで透き通った声と一体化している。ただ、逆にKelelaの唄が唯一R&Bらしい気もする。やや単調なところもあるが、新しいR&Bの方向性を示した意欲作だと思う。

Run The Jewels / Run The Jewels 3
[Run The Jewels / Run The Jewels 3] 約2年振りとなるRun The Jewelsの第3弾。今回も無料DL, フィジカル, デジタルで入手できる。骨、包帯と変化してきたCDジャケットの手のイラストは、今回、金の手袋をまとっているが何を意味しているのだろうか。 ポリティカルなメッセージを発信したり、ヘビーなだけでなく、そこそこキャッチーなところもあって、チャート1位も獲得している。ただ、ロック色の強いコアでストレート押しの強いHip-Hopはそのままで、3作目ということもあり、El-PとKiller Mikeのコンビネーションは完成の域にあるのではないか。Danny BrownやKamasi WashingtonといったGuestをうまく活かしていて、Trackにも相当工夫が施されているし、かなりの聴き応えだと思う。

SZA / Ctrl
[SZA / Ctrl] St. Louis出身で27歳になるSinger, Song Writer, SZAのメジャーデビュー作。Artist nameはRZAへのリスペクトを込めているらしい。デジタルでのEPを経て、満を持してのリリースであり、TDEの紅一点ということでレーベルメイトのKendrick Lamarもゲスト参加している。いわゆるR&B色は希薄で、オーガニックでゆったりとしたサウンドが特徴的。Rock, Folk, JazzにHip-Hopなどをミックスしたような独特のみずみずしい作風であり、既にしっかりと個を確立している。Vocalも力強く、表現力も高い。メインプロデューサーを3人に絞ったことにより、まとまりの良いアルバムになっている。

Musiq Soulchild / Feel The Real
[Musiq Soulchild / Feel The Real] 昨年から引き続きとなるMusiq Soulchildのたぶん9作目。Amazon JapanでMp3が10円だったので、目を疑いながら購入しました。前作からインディのeOneからのリリースとなり、ジャケットが似ていることから連作なのかと思われる。2枚組24曲の大作ではあるが、特にコンセプトのようなものは見当たらず、いつものディアム-スローを中心とした美メロの曲が続いている。全体的に茫洋とした柔らかい雰囲気があって、たまにアンビエントなTrackやRapを取り入れたりしているところが、変化点か。まんまStevieな曲もあるが。。気張らずにBGM 的に聴くと心地よいアルバムである。

Kamasi Washington / Harmony Of Difference
[Kamasi Washington / Harmony Of Difference] Kamasi Washington、2017年秋リリースの作品。前作は3枚組の大作だったが、今回は30分強のEPとなっている。6楽章まである組曲形式となっており、1-5曲目は個々のタイトルをコンセプトにした小品で、13分半の6曲目で帰結し、大団円を迎える構成となっている。スピリチュアルで揺蕩うような演奏は前作から変わらないが、個々の曲はより抒情的でメロディアスになった気がする。そして、6曲目はストリングスやコーラスも交えた壮大なパノラマともいえる。パーソネルもほぼ変わらずで、おなじみのThundercatやTerrace Martinもその6曲目に参加している。

TLC / TLC
[TLC/ TLC] なんと15年振りとなるTLCの5作目にしてラストアルバム。クラウドファンディングによって資金を集め、残されたT-BozとChilli二人によって、制作された。よって、何の制約も無く、自分たちの作りたいものを作った感がある。結果、当時を思い出させるTLCらしい作品になっている。ただ、時代を引っ張っていた感覚はさすがになくなっているが。Trackはアップ、ミドル、スローを取り混ぜた華やかなR&Bで最近の流行りとは無縁な印象。T-Bozの低くて低体温な声と、Chilliの女性らしいVocalとのコンビネーションは、これぞTLCという感じだ。
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